刀部(かたなべ)は、刃物のまちとして広く知られる岐阜県関市に所在します。
現在では包丁やナイフ、爪切りのような生活に役立つ刃物の製造が盛んな関市ですが、古来、武士の世であった時代にはながく日本刀の名産地として名を馳せました。

700余年の時を経てなお、多くの職人たちが刀剣関連の製作に携わるこのまちでつくられる高品質な製品を、ぜひ手にとってお確かめください。

製作事例

2818長野県N様 居合刀特注製作

長野県N様 居合刀特注製作(昇段審査に臨む秋風薫る肥後形の居合刀)

厚口刀身の刃渡り2尺2寸5分、柄長8寸、鞘を払って853gの居合刀です。これまで刀部を多くご利用いただいているお客様より10月の昇段審査に臨む居合刀製作をご依頼をいただきました。おつくりをした居合刀がわずかでも良い結果の一助となっていたら嬉しいですね。

2735秋田県T様 日本刀諸工作

秋田県T様 日本刀諸工作(標準作/二所物の金具が映える略式本漆塗鞘の合口拵)

令和4年に福岡県で登録の御刀です。果作。刃渡り27.7センチ、反り0.2センチ。白鞘入り。お客様お手持ちの二所物金具を使った合口短刀拵の製作をご依頼いただきました。また御刀は全体的にぼんやりと曇った状態であったため合わせて仕上げ直しをさせていただきました。

2827東京都H様 居合刀特注製作

東京都H様 居合刀特注製作(枯れた風合いが味わい深い腰籐巻鞘の居合刀)

標準刀身の刃渡り2尺3寸5分、柄長8寸5分、鞘を払って780gの居合刀です。これまでにも様々に凝ったご注文をいただいている常連のお客様からのご依頼品で、茶系でまとめられた枯れた風合いが味わい深い一振です。

2584愛知県K様 日本刀諸工作

愛知県K様 日本刀諸工作(標準作/塗鞘の蒔絵まで再現した土方歳三佩刀の拵)

昭和27年に三重県で登録の御刀です。和泉守藤原信屋。刃渡り二尺二寸七分五厘、反り五分五厘。白鞘入り。本刀の受領銘が土方歳三佩刀と名高い和泉守兼定と同じであることからその特徴をできるだけ再現した外装製作をお求めいただきました。大きな特徴の一つである塗鞘の蒔絵は、塗師が土方歳三資料館まで足を運んで実物を確認し何度も試作のうえで完成させた優品です。

2690福岡県F様 日本刀諸工作

福岡県F様 日本刀諸工作(標準作/朱溜塗鞘が美しい美観と堅牢性を両立した拵)

平成十八年に福岡県で登録の御刀です。無銘。刃渡り71.2センチ、反り1.0センチ。白鞘入り。ご提示いただいたイラストを参考におつくりをしました。時間が経つほど色が冴えて美しくなる朱溜塗が大きな見どころです。

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店主のつぶやき

居合刀とは?

刀部では、居合刀と模造刀を次のように区別しております。

  • 居合刀=居合道に使用することができる模造刀
  • 模造刀=金属で日本刀の形状に似せてつくられたもの

「模造刀」とは、銃砲刀剣類所持等取締法(銃刀法)での「模造刀剣類」に該当するものです。
鉄や鋼を鍛えてつくられる日本刀(真剣)を模したものであり、銃刀法にて「金属で作られ、かつ、刀剣類に著しく類似する形態を有する物で内閣府令で定めるもの」と具体的に明記されています。
(模造刀のほとんどは非鉄金属を材料として鋳造で製造されます)

これに対し、「居合刀」を明確に定義する公的な取り決めはありません。
店主の知る限りでは、全日本剣道連盟による定義がもっとも公的かつ具体的であり、信頼がおけるものだと考えています。 すなわち、同連盟が発行する取扱要領のなかで「専門業者が居合道の稽古用として材質や安全面に配意して製作した模擬刀」が「居合刀」であると定められています。

この定めで記される「模擬刀」とは、模造刀とおおむね同じ意味だと捉えて差し支えないでしょう。
「日本刀(真剣)に似せてつくられた刀」が模擬刀の意味するところですから、銃刀法における「刀剣類に著しく類似する形態を有する物」と同義だからです。

「居合刀」のうち、用途に応じてさらに細分化した呼び名もいくつか存在します。
居合道の入門者や初心者を対象とした「居合入門刀」や「居合練習刀」は、自分に見合った居合刀の特徴がまだ分からない方に向けてつくられた一般的で癖の少ない居合刀です。
対して「高級居合刀」のように、商業的な付加価値を求めた呼称にはあまり意味がありません。

はじめのうちは道場の居合刀を借りたり、居合練習刀などを使用して居合道を学びはじめます。
そして、日々の稽古を重ねるうちに「ここがこうだったらいいな」と、自身に見合う居合刀の姿がぼんやりと見えてきます。
自分に適した居合刀の姿が見えてきたら、さまざまな部位を指定することができる特注居合刀の検討をおすすめします。