厚口刀身2尺4寸5分、1,175g

厚口刀身刃渡り2尺4寸5分柄長9寸、鞘を払って1,175gの居合刀です。
柄の長さいっぱいに茎(なかご)を収めるため、ご希望の刃渡りより長めの刀身素材に工作を行って刃渡り2尺4寸5分に仕上げつつ通常よりも長い茎長を確保しました。
この効果もあって刃渡り2尺4寸5分ながら1,000gを超える重量になっています。

柄の折損を防ぐため柄の長さに対して目一杯に茎を収めたいとご相談をいただきました。
そこで荒地(刀身素材)の区(まち)を切先方に削って通常よりも茎を長くし、柄長9寸いっぱいに茎が収まる工作を行いました。これは区送りと呼ばれるもので、もともとは日本刀の刃渡りを短くすることを目的に実施することが多い工作です。
刃文は大乱れ横手研ぎで横手筋を立たせ、樋は彫らず重量を確保しています(樋無し)。

区送りによって通常よりも長くなった茎の刀身は通常の模擬刀向けの柄下地には収まりません。この特注刀身を収めるため、柄下地は真剣の本職人が製作を行いました(真剣柄)。
茎の形状に合わせて柄下地を製作されていますので、今後、真剣のように柄から刀身を抜いてお手入れをすることも可能です。
鮫皮は模擬刀に多く見られる短冊着ではなく腹合着にしました。鮫皮が柄下地を包みこむため柄の堅牢性の向上を期待できます。

鞘は乾漆塗です。現代塗料で下地塗を行い表層に漆の粉を用いて仕上げる石目地の塗りで、触り心地が良く上品な見栄えになります。
鯉口・栗形・鞘尻には水牛角を付けて補強を図りました。真剣の鞘と見分けのつかない仕上がりです。

製作内容詳細

※表示する価格は受注当時のものです

価格
190,000円台
重量
鞘をはらって1,175g
刀身
厚口刀身、刃渡り2尺4寸5分仕立て(茎長延長)
刃文
大乱れ
切先
横手研ぎ
刀身彫
樋無し
ハバキ
黒イブシ
切羽
黒イブシ
T-019-MIR4 肥後木瓜図鍔
柄下地
真剣柄
柄長
約27.3cm (9寸)
柄形
標準
鮫皮
腹合着、白(無着色)
柄巻
諸捻巻、正絹、黒
縁頭
K-094-NSV2 無地
目貫
M-037-MAY2 竹虎図
鞘塗
乾漆塗[漆石目塗]
鯉口
水牛角
栗形
水牛角、上シトドメ/銀仕上げ
下緒
人絹単色、黒
鞘尻
水牛角

お客様の声

居合刀特注製作のご依頼はこちらから