製作事例

刀部へご依頼いただいた日本刀の拵や居合刀(模擬刀)製作・工作の内容詳細を写真をまじえてご紹介しています。ご検討中のみなさまの参考資料としてご活用ください。(事前に掲載のご承諾をいただいた方のみご紹介しています)

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東京都N様 居合刀特注製作(濃赤茶色のグラデーションが美しい茶色曙塗の天正拵)

厚口刀身の刃渡り2尺4寸、柄長7寸5分、鞘を払って1,018gの居合刀です。試斬を学ぶ方からご依頼をいただいた実用の天正拵ですが、重量感のある鍔・しっとりとした握り心地の豚革巻柄・飴が溶けたような色合いの鞘塗と見どころもたっぷりの一振です。

栃木県K様 居合刀特注製作(まるで桃山拵。鞘塗の朱が鮮やかな天正拵)

標準刀身の刃渡り2尺4寸、柄長9寸、鞘を払って831gの居合刀です。金具の色こそ落ち着いていますが柄巻の緑、鞘塗の赤、下緒の白がひときわ目を引く華やかな拵は天正拵というよりも桃山拵といった印象を受けます。「踏ん張りが強く腰の低い」特徴の縁金は強い立鼓をとる天正柄に適しています。

神奈川県S様 模擬刀身特注製作(平野藤四郎写し)

鎌倉時代の名工・藤四郎吉光作の短刀「平野藤四郎」の特徴をできる限り再現した写し製作の模擬刀身です。平野藤四郎、厚藤四郎、岩切長束藤四郎いずれかの写し製作をご相談いただき検討した結果、模擬刀の製造に用いられる素材や技術などがもっとも応用しやすく高い再現度が望める平野藤四郎の製作をご依頼いただきました。

東京都N様 居合刀特注製作(写実的な蜻蛉の図柄でまとめた武用の拵)

厚口刀身の刃渡り2尺4寸、柄長8寸5分、鞘を払って996gの居合刀です。写実的な蜻蛉の図柄の金具は刀部の通常取扱いにはありませんがお客様のご希望によりご用意しました。柄形はお送りいただいた手のひら写真をもとに調整をしています。拵全体を黒でまとめていますので、柄の白鮫や金具の金メッキなどが活きてきます。長くご愛用いただきたい一振に仕上がりました。

群馬県S様 居合刀特注製作(2式の柄前と鍔が付く真剣拵)

厚口刀身の刃渡り2尺4寸5分、柄長8寸5分、鞘を払って1,187gの居合刀です。柄の長さいっぱいに茎(なかご)を収めるため、ご希望の刃渡りよりも長い刀身素材に工作を行って刃渡り2尺4寸5分に仕上げつつ通常よりも長い茎長を確保しています。この特注刀身には鍔と柄前が2式付いており、使用時の都合に合わせて付け替えることができます。

兵庫県M様 日本刀諸工作 (居合作/刀装具中に馬八頭が遊ぶ拵、号:八駿)

昭和48年に新潟県で登録の御刀です。無銘。刃渡り64.7cm、反り1.7cm。拵付き。女性居合家の拵の柄前製作と鞘の一部工作をご依頼いただきました。持込をいただいた鍔・縁頭・目貫はすべての馬の図柄です。これら刀装具に描かれる馬の合計が八頭であることから、中国の故事「穆王八駿」にちなんで本刀を号:八駿(はっしゅん)と名付けられました。

東京都N様 日本刀諸工作 拵一式製作(居合作/抜刀術入門者の身幅豊かな一振)

昭和44年に滋賀県で登録の御刀です。於岳陽豆州松崎岩吉作。刃渡り74.1cm、反り0.7cm。白鞘付き。抜刀術の道場に入門された方が入門用の一振として求められた御刀をお預かりし、拵一式を製作させていただきました。身幅が広く(約3.6cm)反りが浅い(0.7cm)姿のためうまく収めることのできる型鞘が見つからなかったため一作鞘となりました。

福島県S様 日本刀諸工作 拵一式製作(居合作/樋彫り、豚革巻柄、白鞘を塗鞘に仕立て直し)

昭和51年に福島県で登録の御刀です。無銘。刃渡り71.0cm、反り1cm。白鞘付き。居合に使用するには少し重いとのことで後樋を入れました。柄は新調して豚革巻にし、鞘は白鞘を塗鞘に仕立て直しています。新たに樋を彫ること(後樋)によって反りが変わったり内包する傷が表面化することがあり、そのリスクについて非常に悩まれていましたが最終的にご決断されご依頼をいただきました。

大阪府N様 居合刀特注製作(持込の笄・小柄をおさめた両櫃の鞘の拵)

標準刀身の刃渡り2尺4寸、柄長9寸、鞘を払って771gの居合刀です。ご依頼者様お手持ちの鍔を持込みいただき拵に付けました。また笄・小柄も持込みいただき、鞘を両櫃にして差しています。刀身・柄前・鞘のすべてに趣向が凝らされた見どころのたっぷりの一振です。

愛知県Y様 短刀特注製作(実用の冠落し造)

冠落し造の刃渡り9寸、柄長4寸、鞘を払って489gの特注短刀(模擬刀)です。短刀は飾って楽しむための観賞用としてご依頼をいただくことが多いですが、本刀は実用の武道具としてご注文をいただきました。刀身の切先から3分の2程度の棟方が削り落とされた形で、さらに鎬地に棒樋と添樋が彫られます。

三重県T様 居合刀特注製作(柄から刀身が抜ける1,000g超えの重量居合刀)

厚口刀身の刃渡り2尺4寸5分、柄長8寸5分寸、鞘を払って1,088gの居合刀です。
刃渡りは2尺4寸5分と定寸に近い一般的な長さながら樋のない厚口刀身で1,000gを超える重量を確保しています。
柄下地は真剣のそれと同じように茎に合わせて職人が手づくりする真剣柄。立鼓をとって握りやすくし目貫は中央に寄せています。

大阪府K様 日本刀諸工作 拵一式製作(標準作)

昭和二十六年に長野県で登録の御刀です。(葵紋)於武州江戸康継。刃渡り2尺3寸2分、反り4分。拵付き。裏銘には「以南蛮鉄作之」とあります。古い天正拵が付いていましたが痛みが進んでいたことから手頃な価格での拵一式の新調をご依頼いただきました。拵の内容について細かなご指定がなく刀部へお任せをいただきました。ご予算と「茶系のシンプルな拵」というお好みのみをお伺いしそれに見合うよう製作をいたしました。