いずれも出来の良い真鍮地目貫7種

本日より新しい目貫7種の取扱いを始めました。 すべて骨董をもとにした鋳物写し真鍮地に各種仕上げを行ったものです。良い骨董目貫を元型にしたようでいずれも非常に良い出来です。 これから拵の新調や居合刀の特注製作をお考えの方、柄巻直しをご検討中の方にはぜひおすすめです。

2.偃月刀と矛図

M-075-MBR3 偃月刀と矛図

十文字槍図目貫には及ばないものの横寸法60mm超えの大目貫です。
表目貫は三国志の英雄・関羽の得物として広く知られる青龍偃月刀に軍配で、裏目貫は矛を呑み込んだ龍に兜という図取り。武具の図柄ですがこの目貫はどちらかといえば中国の雰囲気が強いです。

3.鬼退治図

M-076-MBR3 鬼退治図

古来中国の皇帝・玄宗が病で伏せていたとき大きな鬼が小さな鬼を退治する夢を見ました。この大きな鬼が鍾馗だと名乗り、世の魔を祓う者だといったそうです。この夢から覚めると病が治ったことからその大きな鬼の像を描かせたことが鍾馗の図の始まりだとされています。以来中国では、貧乏の駆逐を願って鍾馗の図を正月元日に飾る風習が生まれ、日本では5月の節句に男児の健康と出世を願って鍾馗の描かれた幟が立てられるようになりました。
この鬼退治図目貫は鍾馗と追われて隠れる小鬼を描いた鬼鍾馗と呼ばれる図取りで、邪気を祓う願いを込めた拵にぴったりです。
非常に出来が良い目貫で、鍾馗の長い髭の動きまで伝わってくるようです。鋳物写しですが骨董と見間違うほどで非常におすすめです。

4.毘沙門天図

M-077-MBR3 毘沙門天図

戦いを司る軍神として広く知られる毘沙門天を図取りした目貫です。
戦国大名・上杉謙信は毘沙門天の「毘」の一字を旗にするほど崇拝しており戦いの神様の印象が強いですが、実は意外な一面もあります。毘沙門天は、表目貫の図取りがそうであるように右手に持った武器で邪気を払い左手に持った宝塔で豊かさを授けるといわれています。そのため戦い=勝負事だけでなく、金運・商売繁盛・健康長寿などのご利益ももたらします。

5.虎図

M-078-MBR3 虎図

縦・横ともに30mmに満たない小さな目貫で、大刀はもちろん脇差の拵にも良く合います。
細かな毛彫タガネが描写した虎の美しい毛並みが忠実に再現できており、鬼退治図に負けず劣らず出来の良い目貫です。 虎は獅子と並んで猛獣の王とされており、竹・雨・龍・人物など様々な画題とも組み合わされ愛されてきました。虎は「寅」の字をあて十二支では三番目、方位では子と卯の間の東北東を示します。また時刻での寅の刻は午前4時を指します。これらに何か特別な意を込めるときに虎図を用いるのも良いでしょう。

6.大鯉図

M-079-MBR3 大鯉図

横寸法60mm程度の大目貫で、今回追加になった7種のうちでは3番目に大きな目貫です。
鯉は泳ぐ姿が悠然としているところから魚の王者にたとえられ、登竜門の逸話から別名を出世魚ともいいます。鯉のどっしりとした姿と大振りな寸法がうまく合った力強い印象ながらエラや鱗が丁寧に表現されている好目貫です。

7.獅子噛図

M-080-MBR3 獅子噛

獅子噛(ししがみ)は獅子の頭が威嚇したり噛み付いたりした様で、獅噛(しがみ)とも呼ばれます。
獅子の頭には悪を食べる力があるとして信仰され、それが転じて邪気を祓うものとして神社や山車の屋根装飾に多く用いられてきました。戦国大名・武田信玄着用の諏訪法性兜の前立にも獅子噛を見ることができます。

いかがでしょうか。一つでも気に入っていただけるものがあれば幸いです。
これらの7つの目貫は単品販売はもちろんのこと、日本刀諸工作居合刀特注製作でもご指定いただけます。すでに特注製作フォームでも選択可能になっていますのでぜひご検討ください。

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