厚口刀身2尺5寸5分、922g
厚口刀身の刃渡り2尺5寸5分、柄長9寸、鞘を払って922gの居合刀。
大振りな刀身に重花丁子刃文が映える見どころたっぷりの一振です。
本鞘と同じ製作内容で塗り違いの替鞘付きの豪華な拵一式のご依頼をいただきました。
身幅の豊かな厚口刀身で長大な2尺5寸5分。 こうした雄大な刀身には重花丁子のような派手やかな刃文が似合います。
横手筋は刃文の一部として描くのではなく、職人が切先周りに丁寧な手仕上げを加え構造的に角として立たせます(横手研ぎ)。
棒樋の樋先も真剣樋に整え、模擬刀身ながら真剣のような見栄えに仕上がりました。
柄は正絹糸で諸捻巻。縁頭と鞘尻に付く鐺金具は梵字図で揃い図柄としました。
目貫は定石の逆に据える逆目貫でご依頼者様好みの手溜まりの良い握り心地になっています。
人通りの多い繁華街を表す「目抜き通り」の語源となった目貫に、唯一、銀製のものを選択されたあたりにご依頼者様のセンスの良さを感じざるを得ません。
鞘は塗り以外はまったく同じ内容で二本製作しました。
特注製作フォームの仕組み上、茶石目塗が本鞘・黒石目塗が替鞘となっていますがどちらでも区別なくご使用いただけます。
鯉口と栗形は水牛角で製作し見栄え良く強度を増しています。
鞘尻には縁頭と同図柄である梵字図の鐺金具を付けて補強しました。
製作内容詳細
※表示する価格は受注当時のものです
- 価格
- 170,000円台
- 重量
- 鞘をはらって922g
- 刀身
- 厚口刀身、約77.3cm (2尺5寸5分)
- 刃文
- 重花丁子
- 切先
- 横手研ぎ
- 刀身彫
- 棒樋、真剣樋
- ハバキ
- 庄内、銀仕上げ
- 切羽
- 銀仕上げ
- 鍔
- T-072-MBR2 向い影蝶透図鍔
- 柄長
- 約27.3cm (9寸)
- 柄形
- 標準
- 鮫皮
- 短冊着、親粒無し、白(無着色)
- 柄巻
- 諸捻巻、正絹、鉄紺
- 縁頭
- K-032-MBR2 梵字図
- 目貫
- M-022-MSV0 倶利迦羅図、逆目貫
<本鞘>
- 鞘塗
- 茶石目塗
- 鯉口
- 水牛角
- 栗形
- 水牛角、並シトドメ/銀仕上げ
- 下緒
- 正絹単色、鉄紺
- 鞘尻
- C-032-MBR2 梵字図
<替鞘>
- 鞘塗
- 黒石目塗
- 鯉口
- 水牛角
- 栗形
- 水牛角、並シトドメ/銀仕上げ
- 下緒
- 正絹単色、鉄紺
- 鞘尻
- C-032-MBR2 梵字図
埼玉県T
製作していただいた居合刀は、バランスがよく、まさに真剣を保持しているかのような重厚感があります。刀身の美しさもさることながら、拵え全体の完成度が高く、大変美しい居合刀であると感じました。使えば使うほど手に馴染むような一品です。大事な愛刀として使わせていただきます。ありがとうございました。