1017長野県U様 居合刀特注製作

長野県U様 居合刀特注製作(陰陽の拵)

厚口刀身2尺4寸3分、953g

厚口刀身刃渡り2尺4寸3分柄長8寸5分鞘を払って953gの居合刀です。
お手持ちの鍔の象嵌の半分が多く剥がれている状況を活かした拵を検討されました。 象嵌の少ない差表方を「陰」多く残る差裏方を「陽」と捉え、これに基づいて拵全体に陰陽の表現が散りばめられています。

ご検討時にお客様からいただいた鍔の資料

刃渡り2尺4寸3分のご指定をいただきました。 都合上ご指定いただいた刃渡りで寸分違いなく製作することは難しいですが、ご指定の寸法を中央値として前後1分を許容誤差として認めていただければ1分刻みでの製作が可能です。

刃文は互の目が大きく角張ったような箱刃で、徳川家を呪う妖刀で知られる名工村正の作風としても知られます。
棒樋は職人が手彫りでさらに深く彫り込み(深彫り)ました。樋先は日本刀(真剣)のそれのように三角状に整える真剣樋です。また樋は止めずハバキ下まで掻流しています。

柄形(つかなり)はお送りいただいた手のひら写真を参考にして職人が握りやすいよう調整をしました(手合わせ)。
柄地の仕上げは陰陽の表現が活かされています。差表は「陰」に合わせて黒仕上げ、差裏は「陽」の暗朱仕上げです。

鞘塗は光沢のある黒が美しい黒呂塗です。
鯉口には水牛の角を嵌め当該部位の補強をしました。
また写真には写っていませんが、ご希望により赤と黒のリバーシブルの下緒をご用意して「陰陽」を表現しました。

画像一覧

※画像はクリックで拡大します

製作内容詳細

※表示する価格は受注当時のものです

価格
80,000円台
重量
鞘をはらって953g
刀身
厚口刀身、約73.6cm (2尺4寸3分)
刃文
大湾れに箱刃
切先
通常
刀身彫
棒樋深彫り、真剣樋、掻流し
ハバキ
庄内、金仕上げ
切羽
金仕上げ
持込品
柄長
約25.8cm (8寸5分)
柄形
手合わせ
鮫皮
短冊着(親粒無し)、差表は黒、差裏は暗朱
柄巻
諸捻巻、木綿、黒
縁頭
K-013-MBR5 無地鼻繰形
目貫
持込品
鞘塗
黒呂塗
鯉口
水牛角
栗形
並シトドメ/金仕上げ
返角
無し
下緒
他店様商品 正絹下緒リバーシブル(京楽彩) 赤×黒
鞘尻
通常

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6件のコメント

  1. 牛丸圭也 

    完成まで案内していただきありがとうございます。
    度重なるメールでのやり取りで妄想を具現化していただきました。まさにBESPOKE。
    刀と対話しながら馴染んでいこうと思います。
    居合刀を拵えるのは自分との対話、スピリチュアルな体験です。皆さんも存分に楽しんでください。

  2. コメントありがとうございます。
    ご検討の際は柄の仕様書をご提示していただき、ご希望をうまく共有することができました。
    ご満足いただくことができ大変嬉しく思います。
    ご注文ありがとうございました。

  3. 牛丸圭也 

    先日この居合刀を昇段審査に使用しました。やっとこの居合刀が心を開いてくれた感触がありました。審査は合格、無事昇段しました。
    稽古も楽しいです。合間についこの居合刀を眺めちゃいます!
    またご縁があったらお願いします!

  4. ご昇段おめでとうございます!
    合格はひとえにこれまでの努力の賜物だと思いますが、ご依頼いただいた居合刀がお役に立てたようで非常に嬉しく思います。
    今後もぜひご愛用いただき、何か不具合がありましたらお気軽にご相談ください。

  5. 牛丸圭也 

    余裕ができたら、もう少し装飾性のある替鞘を作りたいです!
    その時はお願いしますね。

  6. ありがとうございます。お待ちしています。

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