厚口刀身2尺4寸、1,143g
厚口刀身の刃渡り2尺4寸、柄長9寸5分、鞘を払って1,143gの居合刀です。
ご依頼者様は無双直伝英信流を学ばれており、なかでも突き技の精度向上に注力していると事前にお伺いをしています。
この技の研鑽と習得のための居合刀をご依頼いただきました。
ご依頼者様は刀部を非常にお気に召していただき、日頃から多くの応援をいただいています。本当にありがたく感謝の気持ちでいっぱいです。
居合刀1振をご注文の後、本刀は趣向を変えた2振目のご注文となります。
身幅広く重ねの厚い厚口刀身には樋を掻かず、刃渡り2尺4寸と定寸程度ながら1,100gを超える重量刀に仕上がりました。 切先は横手筋を構造的に立てる横手研ぎ、互の目乱れに玉焼きを再現した刃文で美観にもこだわりが光ります。 鍔は鉄地 丸形 真龍透に別注銀イブシ仕上げのご指定をいただきました。同鍔は見事な龍が高肉彫にされており錆付よりも銀イブシ仕上げにすることで図柄の明暗がくっきりとし、非常に見栄えするようになりました。
柄は長めの9寸5分。突く所作で都合が良いよう柄の中ほどを反らせて細くする両立鼓にし握り心地の良い豚表革で諸捻巻にしています。 鍔と同様に縁頭も別注銀イブシ仕上げ。目貫は表と裏の位置を逆にする逆目貫でご指定をいただきました。 鮫皮は腹合着せにし暗朱研出仕上げ。研ぎ出された暗朱の粒が満天の星にも見えます。
鞘は通常の石目塗よりも目の細かな本黒石目塗です。 鯉口・栗形・鐺には補強と美観の向上をかねた金具が付きます。 もともと鞘の腰に籐巻のご相談をいただいていましたが栗形金具との両立が難しかったため、籐巻を諦めて栗形金具を優先されました。
製作内容詳細
※表示する価格は受注当時のものです
- 価格
- 160,000円台
- 重量
- 鞘をはらって1,143g
- 刀身
- 厚口刀身、約72.7cm (2尺4寸)
- 刃文
- 互の目乱れに玉焼き
- 切先
- 横手研ぎ
- 刀身彫
- 樋無し
- ハバキ
- 金仕上げ
- 切羽
- 金仕上げ
- 鍔
- T-080-MIR4 真龍透図鍔、銀イブシ仕上げ
- 柄長
- 約28.8cm (9寸5分)
- 柄形
- 両立鼓、太め
- 鮫皮
- 腹合着、暗朱研出仕上げ
- 柄巻
- 諸捻巻 豚革表/黒
- 縁頭
- K-027-MCP3 龍図、銀イブシ仕上げ
- 目貫
- M-065-MAY2 這竜図、逆目貫
- 鞘塗
- 本黒石目塗
- 鯉口
- G-028-3BR2 土方石目図 銀イブシ
- 栗形
- R-028-3BR2 土方石目図 銀イブシ
- 下緒
- 正絹単色、朱
- 鞘尻
- C-035-MBR2 瑞雲に龍図
お客様の声
先日ですが、第2号刀が届きました。
第1号の時点で、完成度は絶対最強と分かっていたのですが、やはり今回も最強でした!!
2.4尺/9.5寸柄で樋無しということで、意図的に重量を高めた設計にいたしました。
その迫力は言うまでもないのですが、操作性も別次元です。
最高を超えて、もはやウソみたいな扱いやすさです。(体感は問答無用で事実)
とにかく重さが利点になるので、何度振っても、剣線がブレないのです。
さらに余計な力が一切はいらないので、姿勢も自動的に改善されます。
届いたその日に、3時間ほどぶっ通しで抜刀術を練習しましたが、全然疲れません。
それどころか、血が騒ぎすぎて、翌日の早朝から出勤ギリギリまで立ち技を練習していました。
今回は、「藤原京の龍神」というイメージでしたが、同じく御先祖様の愛刀をイメージしました。
いかなる場所でも、静かにかつ一撃で敵を仕留めるべく、柄を長くしていたと予想しました。
風切り音が鳴らないように樋を無くし、その重さで威力も高めていたかもしれません。
(中略)
すでに第3号以降も設計が完了しています。
次は、2.45尺/1尺柄・二本樋タイプになります。
さらに第4・5・6号は、2.5尺のタイプで考えています。
整い次第、即日発注させていただきます。
次回もどうぞよろしくお願い致します!!
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