北海道S様 居合刀特注製作（鍔のない白い打刀拵）

厚口刀身2尺6寸、901g

厚口刀身の刃渡り2尺6寸、柄長9寸5分寸、鞘を払って901gの居合刀です。
姫鶴一文字や山鳥毛一文字のように大刀の打刀拵ながら鍔を廃した製作事例です。模擬刀の都合上、柄口と鞘口の寸法が合口打刀拵のように同一にはならないことをあらかじめご了承のうえでご依頼をいただきました。

どっしりとした厚口刀身の長大な2尺6寸で棒樋を掻き鍔を除けながらも900g程度の重量確保に成功しています。もし鍔を掛けていれば1,000gを超える重量刀に仕上がったことが予想されます。刃文は非常に華やかな大乱れに丁字乱れです。

柄も9寸5分と長めのご指定です。丸みの強い雲龍図縁頭で立鼓をとり、全体的に角のとれた柔らかな印象の柄前になりました。 木綿糸で一貫巻にし、中央に竜の目貫を配しています。

鞘はひときわ目を惹く白呂塗。ただし鯉口・栗形・鞘尻の3点は艶のある黒塗になっています。鞘塗と柄巻を白くまとめたなかに赤い下緒が映えます。

模擬刀の鞘下地は一定の寸法でまとめて製造されます。また刀装具（金具）も基本的には鋳造物が多いです。このような都合から模擬刀で柄口と鞘口を同じ寸法にすることは難しく、鍔を廃しただけでは本来の合口打刀拵のように合口の寸法が揃うことにはなりません。同様のご検討をされている方はご注意ください。

※表示する価格は受注当時のものです