宮城典真作/71.9センチ、拵一式製作(居合作)

宮城典真作/71.9センチ、拵一式製作

平成弐拾四年に宮城県で登録の御刀です。宮城典真作。刃渡り71.9センチ、反り1.5センチ。拵付き。
ご依頼者様にとって郷土刀となる現代刀をお預かりし棒樋を新たに彫り柄前の新調と型鞘の拵一式をおつくりしました。 天正拵のように立鼓のついた柄にするため現代物の縁金だけをつかって角頭を手づくりしました。

ご依頼者様の所属する団体が樋鳴り(振った際の風切音)で刃筋の良否を判断する一面があることから、樋鳴りしやすくなるよう新たに棒樋を彫りました。 裸身668gだった御刀は樋彫りによって584gとなり、84g減となりました。 この工作の影響により差表の中ほどの樋の内に鍛え傷が2箇所表面化しています。このような結果は事前のご案内ができずやってみないと分かりません。

はばきの新調も合わせてご依頼いただきました。銅地一重はばきで庄内のお国振りです。 鍔はご依頼者様より持込をいただいた古いものです。厚く小ぶりな鍔でした。

柄長8寸2分程度、やや細めの立鼓柄を希望されK-057-MBR3 真鍮地 天正図をご選択されました。 この天正図にはもともと既製の角頭が付きますが、立鼓をとるには寸法的には少々さびしくそれが不満であると事前にご相談をいただきました。 そのため現代物の縁金のみをつかい、角頭は大きく張らせて一点製作をしました。

樋彫りを行うとその影響で反りが変わることがあります。職人からは工作によって反りが浅くなることはなく変化が生じるのであれば深くなる一方だと聞いています。 そのため鞘を型鞘とするか造り鞘とするかについては樋彫り後に決定をしました。 このたびは樋彫り後の反りに変化はなく、御刀をうまく収まることのできる型鞘が見つかりました。

工作内容詳細

※表示する価格は受注当時のものです

価格
150,000円台
御刀
宮城典真作 71.9センチ
刀身彫
あらたに棒樋、掻流し
はばき
銅地一重庄内はばき
切羽
型切羽 金仕上げ
持込品
柄下地
製作(居合作)
柄長
8寸2分程度
柄地
鮫皮 腹合着(黒仕上げ)
柄巻
焦茶色豚表革糸諸捻巻(居合作)
縁金
K-057-MBR3 真鍮地 天正図(縁金のみ)
柄頭
水牛角で製作、大きく張らせる
目貫
持込品
鞘下地
型鞘
鞘塗
黒呂塗
栗形
通常
鞘尻
通常

お客様の声

先ほど受領致しました。
しっかりした実用的な拵えで気に入りました。特に豚表革の握り具合が良いです。ありがとうございました。

日本刀諸工作のご相談はこちらから