大切先刀身2尺4寸5分、1,058g
大切先刀身の刃渡り2尺4寸5分、柄長8寸5分、鞘を払って1,058gの居合刀です。
切先の寸法指定に二筋樋、正絹糸の柄巻、腰千段刻に鍬形鐺金具を付けた鞘など随所に贅を凝らした一振です。
拵の大部分を茶系にまとめたことで色による主張が控えられ各所の工作が引き立っています。
厚口刀身と同程度の豊かな身幅に加えて大きく伸びた切先の姿は、まるで室町時代末期頃の打刀を想起させます。 鎬地に掻かれた浅く細い樋は二筋樋で不動明王の化身とされる護摩箸に通じます。 重量軽減の効果はあまり期待できませんが、刀身に引き締まった印象を与え美観の向上に大きく貢献します。 鍔は現代物ながら良い鉄味を表現している笹透図鍔。
長さ8寸5分の柄には平波肥後図の縁頭が付きます。この頭金は呑み込みが深いため通常の頭金と比べて柄巻部分の寸法が1センチほど短くなります。 そのためもし柄頭に触れない握り方の流派を学ばれる方は注意が必要です。 焦茶色正絹糸の柄巻からひっそりと覗く華美でない目貫により非常に趣を感じる柄前に仕上がっています。
茶石目塗鞘の腰部分に刻みを入れ把持感と美観を向上させています。 鯉口は水牛の角でつくって補強。黒塗の栗形には同色の上シトドメ金具を付けています。 目立つ金や銀ではなく同色の黒いシトドメ金具を付けてしまうあたりにさりげない格好良さを感じます。 鞘尻には縁金と揃い図柄の鍬形平波図鐺金具が付き本刀にさらなる力強さを加えています。
製作内容詳細
※表示する価格は受注当時のものです
- 価格
- 150,000円台
- 重量
- 鞘をはらって1,058g
- 刀身
- 大切先刀身、約74.2cm (2尺4寸5分)
- 刃文
- 互の目乱れに玉焼き
- 切先
- 寸法指定、8cm
- 刀身彫
- 二筋樋
- ハバキ
- 黒イブシ
- 切羽
- 黒イブシ
- 鍔
- T-012-MIR4 笹透図鍔
- 柄長
- 約25.8cm (8寸5分)
- 柄形
- 標準(金具なり)
- 鮫皮
- 短冊着(親粒無し、黒仕上げ)
- 柄巻
- 焦茶色正絹、諸捻巻
- 縁頭
- K-048-MBR2 平波肥後図
- 目貫
- M-073-MAY9 笹図
- 鞘塗
- 茶石目塗腰千段刻
- 鯉口
- 水牛角
- 栗形
- 上シトドメ/黒仕上げ
- 下緒
- 人絹山道、小豆・黒
- 鞘尻
- C-001-MBR2 平波図
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