無鑑査の作品を破格でご提供

昨日Twitterでお知らせをしたとおり、刀装具の委託販売をようやく始めることができました。 無鑑査の装剣金工師であった故人の作品を刀部がお預かりして、故人のご家族様にかわって販売をしています。

ところで「無鑑査」とは一体どういうものかご存知でない方もいらっしゃるのではないでしょうか。 少し意味が異なりますが、無鑑査とはスポーツのトーナメントでいうところのシード選手のようなものです。 日本刀の展覧会において優秀な成績をおさめ続けることで無鑑査として認定され、無鑑査になると展覧会にその名のとおり主催者の鑑査を無しで出品できるようになります。 「この人の作品ならば当然素晴らしいものだろうから吟味は不要」といわば顔パス状態になる存在が無鑑査なのです。

日本刀諸工作をご依頼時のお供に

この委託販売の金具の単体販売は現在のところ行っておりません。 刀部への日本刀諸工作のご依頼時にご指定いただけます。 拵一式製作のご用命時はもちろんですが、たとえば柄前のみの製作でも縁金や縁頭はご指定いただけます。同様に鞘のみの製作時には鐺金具がご指定いただけます。 ただ、柄巻直しと合わせた縁金や縁頭の交換は対象外とさせていただきます。

全36点の取扱い

故人は本当にたくさんの金具を残されました。 委託販売の対象となる金具は全36点あります。 内約は縁金が9点、縁頭が15点、鍔2点、鐺金具10点です。

縁金

縁金だけで対となる頭金がありませんので、水牛の角をつかった角頭で柄前を製作することになります。 9点の縁金はいずれも恐らくそれを見越して製作されており、強く絞られた姿のものばかりです。 そのため天正拵のように立鼓をとる柄前をご希望の方に最適です。

以下のものは時雨鑢地に幅の広い樋が彫られたもので有名な山鳥毛一文字の拵に付く縁金に良く似た外観です。 写し製作を検討されている方、いかがでしょうか。寸法もちょうど良い程度です。

縁頭

赤銅地のものが多いです。 だいたい縁金40mm前後の良寸法が中心ですが、45mmや50mm以上といった非常に大きなものも一部あります。 長大な野太刀の拵をつくりたいものの、合う寸法の金具が見つからず困っている方は良い機会だと思います。

以下は縁金寸法51mmの無骨な素銅の縁頭です。野太刀の拵にいかがでしょうか。

肥後拵をご検討の方には以下の金具がおすすめです。

適する鐺金具もあります。

ずいぶん前にTwitterでご紹介をした縁頭も販売しています。 某有名外国車メーカーのシンボルのような紋が銀象嵌されています。これメーカーに怒られないかなあ、ちょっと心配です。 ベンツオーナーの方、いかがでしょうか。

いずれも一点物でなくなり次第終了です。 再入荷などもありませんので、お気に入りのものがありましたらお早めにご検討ください。 ご注文、ご相談お待ちしています。