脇差 筑前住源信国吉政 56.6センチ、拵一式製作(標準作)

脇差に着せる大刀寸法の打刀拵

平成十九年に静岡県で登録の御刀です。筑前住源信国吉政。刃渡り56.6センチ、反り1.1センチ。白鞘入り。
打刀にはもう一息足りない大脇差に大刀と同程度の寸法の拵をおつくりさせていただきました。 外観としてはこのブログで掲載している居合刀の製作事例(岐阜県K様 居合刀特注製作)をお気に召していただいたことからこの内容をもとにご選択されています。

御刀よりも拵を大きくおつくりすることは可能ですが、過度に大きくし過ぎると様々な不具合発生の原因となってしまいます。例として柄長を過度に長くし過ぎると折損しやすくなると言われます。また鞘長を過度に長くし過ぎると鞘鳴りが生じやすくなります。そのため検討の際には十分な注意が必要です。

刀装具はすべて勇壮な獅子の図柄でまとめています。獅子の容彫が見事な鍔はお客様持込の品で非常に柔らかな地金でした。

柄長はお客様より25センチのご指定をいただきました。本刀にとって本来の長さより4~5センチ程度長めになります。鍔が厚く縁金の腰も高いことから目釘穴と一文字(柄巻の巻き始め)が干渉してしまうため一文字を摘んでもらいました。革糸の重厚な印象が威風堂々とした拵によく合います。

鞘長は柄長を基準として自然な長さになるよう鞘師にお任せをしました。目安として柄長の3倍長程度に仕上がることが多いです。若狭塗は鮫皮の仕上げ色と同系色で拵全体に一体感があります。

工作内容詳細

※表示する価格は受注当時のものです

価格
220,000円台
御刀
脇差 筑前住源信国吉政 56.6センチ
はばき
御刀付属品
切羽
型切羽 銀仕上げ
持込
柄下地
新作(標準作)
柄長
25センチ程度(8寸2分5厘程度)
柄地
鮫皮 短冊着(親粒付き、暗朱仕上げ)
柄巻
黒色豚表革糸 諸捻巻(標準作)
縁頭
K-058-MBR2 流水に獅子図縁頭
目貫
M-086-NSV2 牡丹獅子図
鞘下地
新作(造り鞘/標準作)
鞘長
柄長を基準として自然な長さ
鞘塗
若狭塗
鯉口
水牛角
栗形
水牛角 シトドメ金具付き(銀仕上げ)
鞘尻
水牛角

お客様の声

無事完成した製品を受けとりました
漠然としたイメージでオーダーさせて頂きましたが実に見事な出来栄えで大変驚いています。
居合や鑑賞用として大切していきたいと思います。今後もまた新たに拵を作る事があると思いますがその時は、刀部さんに是非ともお願いしたいと思います。
この度は大変お世話になりありがとうございました。

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