摂州住人秀久作 72センチ、拵一式製作(標準作)

摂州住人秀久作 72センチ、拵一式製作

平成7年に兵庫県で登録の御刀です。摂州住人秀久作。刃渡り72.0センチ、反り1.6センチ。白鞘入り。
過去の製作事例(大阪府K様 日本刀諸工作)をお気に召していただき、これに似た拵の新調をご希望いただきました。御刀の寸法条件などから事例通りにおつくりすることが難しかったためご希望をお伺いしながら製作内容を打合せました。

非常に身幅の豊かな御刀ではばき寸法は37ミリ程度と大形でした。この場合刀部では最低でも43ミリ、強度などを考慮すると44ミリの縁金が適すると考えています。一般販売は行うものでこの条件を満たす金具がありませんが手元に良い金具があったためご提案しおつくりをしました。柄巻は美観に優れる正絹糸で諸摘巻です。鮫皮は時代仕上げの色もきれいに入り、全体が同色系統でまとまりのある柄前に仕上がりました。

鍔は複数の候補をお知らせいただきました。そのうち肉彫の高い鍔が縁金に干渉してしまうなど寸法や構造上不適合なものを除き、最終的に竹虎図鍔を掛けました。

一見すると茶色の石目塗に見える塗鞘には一工夫を凝らしました。目立ちすぎず主張しない程度に金色の微塵粉を塗師に散らしてもらいました。光の当たる具合によって時折きらきらと光る金色の粒は思いがけない発見となり観賞する者を楽しませます。微塵粉の量が過度だとかえって下品になってしまうところをうまく上品に仕上げてもらいました。

工作内容詳細

※表示する価格は受注当時のものです

価格
220,000円台
御刀
摂州住人秀久作 72.0センチ
はばき
現状のもの
切羽
型切羽 金仕上げ
T-094-MIR3 鉄地 竹虎図鍔
柄下地
新作(標準作)
柄長
8寸3分程度(25センチ程度)、姿良く
柄地
鮫皮 短冊着(親粒付き、時代仕上げ)
柄巻
薄茶色正絹糸 諸摘巻(標準作)
縁頭
真鍮地 龍図
目貫
M-022-MBR3 真鍮地 倶利迦羅図目貫
鞘下地
新作(標準作)
鞘塗
茶石目微塵散塗
鯉口
水牛角
栗形
水牛角
鞘尻
水牛角
継木
木はばき付き

お客様の声

刀、拵えを拝見しました。
非常に素晴らしい拵えをありがとうございます。
早速、リビングのメインに飾らせていただきました。
また、切先の修理もありがとうございました。
居合用の真剣もございますので、そのうち新しい拵えも検討いたします。
その時はまた相談させていただきます。
いろいろとありがとうございました。

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