東京都I様 居合刀特注製作（装飾性を大きく抑えた無骨な武用の居合刀）

標準刀身2尺3寸5分、810g

標準刀身の刃渡り2尺3寸5分、柄長8寸、鞘を払って810gの居合刀です。
全体的にモノクロームな色使いにまとめつつ図柄のない無地金具を多用することで無骨な印象を演出しています。無地の良さを活かしきった好例の一振です。 重厚に感じますが居合刀としては平均的な重量に抑えられ、使いやすさを兼ね備えています。

標準刀身に深めの棒樋を掻いて軽量化を図っています。この効果により重めの鍔を掛けながらも鞘を払った重量は810gに抑えられています。 刃文は五郎入道正宗の作風を模したような大乱れに互の目乱れ。 図柄の無い無地鍔は通常の錆付仕上げではなく別注銀イブシ仕上げで全体的な色使いに合わせています。

柄長8寸。銀地で図柄のない縁頭に光沢のある牛表革の柄巻が良く合っています。本刀の刀装具で唯一図柄のある目貫は山椒図。 他の金具は無地でまとめつつも目抜き通りの語源になった目貫のみに図柄を配するあたりにご依頼者様のセンスの良さが光ります。

塗りは黒石目ではなく、高品位な本黒石目塗。表面の粒度が細かいため手触りが良く光沢もあって上質な美観も兼ねます。 鯉口には補強金具を付け、今後の破損に対して未然に備えています。

製作内容詳細

※表示する価格は受注当時のものです