安政 68.8cm、拵一式製作(居合作)
平成二八年に京都府で登録の御刀です。安政。刃渡り68.8cm、反り1.0cm。白鞘付き。
「ハバキの新調と正絹の柄巻を含むできるだけ安価な拵」をご希望いただき、なんとか8万円台に収めた製作事例です。
反りの浅い御刀でしたがうまく収まる型鞘が見つかったため実現することができました。
お預かりした当時、腰の低いつっかけハバキが付いて白鞘に収まっていました。 この状況に合わせて白鞘合わせでハバキを新調すると同様に腰の低いハバキになってしまうことから、白鞘を無視してハバキを製作しました。 白鞘に収めるときには元のハバキを付け、拵では新調するハバキに付け替えます。 こうすることで元のハバキが持つ不具合に影響されず健全な拵をつくることができます。またハバキの白鞘合わせ料金も不要になりました。
柄前一式も新調をしました。 縁頭はお求めやすい価格の現代物ですが、目貫はご依頼者持込の時代物です。 白鮫に黒色の正絹糸で諸捻巻。柄糸を正絹にするだけで品が良くなります。
反り1.0cmの直刀に近い姿の御刀でしたが、うまく収まる型鞘を見つけることができました。 ただ事前の懸念どおり、少々の鞘鳴りがありました。しかしご依頼者様からは「稽古用の消耗品と割り切って使用し、破損したら御刀合わせで鞘の新調をしたい」と伺いました。 型鞘の正しい活用方法です。
工作内容詳細
※表示する価格は受注当時のものです
- 価格
- 80,000円台
- 御刀
- 安政 68.8cm
- ハバキ
- 銅地一重腰祐乗ハバキ
- 切羽
- 型切羽 金仕上げ
- 鍔
- 持込品
- 柄下地
- 製作(居合作)
- 柄長
- 8寸
- 柄地
- 鮫皮 短冊着(親粒無し、無仕上げ)
- 柄巻
- 黒色正絹糸 諸捻巻(居合作)
- 縁頭
- K-036-MCP0 銅地 武者図縁頭
- 目貫
- 持込品
- 鞘下地
- 型鞘
- 鞘塗
- 黒石目塗
- 栗形
- 通常
- 鞘尻
- 通常
お客様の声
本日梱包を開けて内容物を確認しました。
柄のセンターやハバキの角度など、釣り合いの取れた正確な作りで満足のゆく工作でした。
北海道M
政府から来たコロナ給付金10万円を取ってあったので、工作を依頼しました。時代鍔と目貫の購入費も入れて、予算以内でおさまりました。ありがとうございました。
刀部
コメントありがとうございます。
うまくご都合に合わせることが出来て良かったです。
また何かお力になれることがございましたらぜひご相談ください。