居合作の特徴
居合作とは、居合道や試斬など実使用を主な目的とする御刀向けの拵製作です。
日々の稽古負荷によって生じる摩耗・損耗を前提に考慮し、外装が消耗品であることを強く意識します。これにより、安全性を確保しながらも使用者にとって使い勝手が良く、できるだけ安価に仕上げることが居合作の製作方針です。
製作料金
拵一式:77,000円から(税込)
居合作 拵一式 基本内容
以下の内容がすべて拵一式の料金(77,000円~/税込)に含まれます。金具や柄巻などのご変更や工作の追加などももちろん可能です。
- ※1 状態が健全でない場合、別途有償の修正工作が必要となります。
- ※2 同料金で販売する金具へ差額なく変更可能です。他の金具でも別途差額にて変更可能です。
- ※3 反りが強い、身幅が広いなど御刀の特徴によっては型鞘に適合しない場合があります。
- ※4 +11,000円で水牛の角の補強追加が可能です。
型鞘の特徴
型鞘とは、ある一定の寸法であらかじめ製造される規格品の鞘です。模擬刀の外装の製造技術を応用して大量につくられるため、鞘師が御刀に合わせて手作りする鞘下地と比較して適合精度は低くなりますが非常に安価にお求めいただけます。
ご注意ください
- 御刀の姿によっては適合する鞘下地が見つからず、ご希望に沿えない場合があります。
- 御刀にあわせて作られる鞘ではありませんので、刀身にヒケ傷がついたり鞘鳴りがしたりする場合があります。
- 鯉口まわりの補強がないため、取扱いには十分な注意が必要です。別途有償の補強工作もあわせてご検討ください。(水牛角での鯉口補強や籐巻鞘、腰鮫着鞘 など)
こんな方におすすめ
- コストパフォーマンスの良い実用の拵をお求めの方
- 美術的価値が少なく実用品と割り切った御刀の拵をお求めの方
- 簡易的な拵を製作したい居合熟練者
居合作 価格表
拵一式
※上記の拵一式料金には基本料金も含まれます
個別工作
- 記載にない工作でもご相談に応じますのでお気軽にお問合せください。
基本料金
柄前
型物の柄下地ではなく御刀の茎に合わせて手づくりする柄下地に鮫皮を短冊に着せ、木綿糸で諸捻巻にする柄前です。
一式に含まれる内容
御刀合わせの柄下地製作、鮫皮短冊着(親粒無し、白)、黒色木綿糸・諸捻巻、現代物真鍮地縁頭、現代物合金地目貫、煤竹目釘一本打ち
柄地
柄巻
型鞘
出来合いの規格品の鞘下地に御刀を収め、もっとも収まりの良いものに鞘塗をして仕上げます。反りが強い・身幅が広いなど御刀の特徴によっては、適合する鞘が見つからない場合があります。
一式に含まれる内容
規格鞘下地、黒石目塗
鞘塗
五分艶塗は呂塗ほど鏡面に研ぎ出さずわずかに曇りを残した塗りです。稽古などですぐに細かな傷がついてしまう実用の拵におすすめです。
- 長尺の場合別途差額を申し受けます
- 各色五分艶塗もしくは各色石目塗から承ります。
- 各種変り塗は非対応となります。標準作にてご検討ください。
補強
造り鞘
御刀に合わせて職人が手づくりで鞘下地をおつくりします。鯉口・栗形・鞘尻は水牛の角で補強されます。鯉口回りの刃方に10cm程度の水牛角板を埋没して補強する刃方補強もおすすめです。
一式に含まれる内容
御刀合わせの鞘下地(刃渡り2尺5寸を超える場合は差額有り)、黒石目塗
鞘塗
- 長尺の場合別途差額を申し受けます
- 各色五分艶塗もしくは各色石目塗から承ります。
- 各種変り塗は非対応となります。標準作にてご検討ください。
補強
樋彫り
御刀の鎬地に棒樋を彫って軽量化を図る工作です。既存の棒樋をさらに深く彫り込むことも可能です。
はばき内まで棒樋を彫って止める掻流しが標準です。
一般的な重ねの御刀にあらたに棒樋を彫った場合、重量は概ね80~100g程度軽くなることが多いです。
樋彫りのご依頼にあたって
樋彫りを行った影響により、以下のような変化が生じる可能性があります。これらについて当店は一切の責任を負いません。あらかじめご了解のうえご依頼をいただきますようお願いいたします。
免責事項
- 樋彫りによって芯金が露出してしまう可能性があります。
- 樋彫りによってそれまで内包されていた傷が表面化する可能性があります。
- 樋彫りの影響により反りに変化が生じる可能性があります。またそれにともなって、鞘への収まりに変化が生じる可能性があります。
(鞘への収まりがあまりにも思わしくない場合は、鞘に収めず、裸身に簡易的な包装をしてお返しいたします) - 樋彫りの工作時、細かな傷が生じる可能性があります。
はばき
居合作には摩耗や衝撃負荷に強い銅地はばきがおすすめです。
切羽
現代物金具
柄下地か鞘下地の製作を含むご依頼をいただく場合、当店で取扱う現代物金具は販売価格から一定の割引をさせていただきます。
無料で変更可能な金具例
白鞘
御刀を保管するための外装です。通気性を保つため下地に塗りや柄巻をせず白木のままで仕上げます。
補強
継木(つなぎ)
一振の御刀に白鞘と拵が付く場合、御刀の代りに外装をつなぐ木型です。