薩州住源盛篤作71.6cm、柄前製作と鞘修理(居合作)

薩州住源盛篤作71.6cm、柄前製作と鞘修理(居合作)

平成十年鹿児島県で登録の御刀です。薩州住源盛篤作刃渡り71.6cm反り1.7cm拵付き
古くなった柄前を新しいものに改め、鞘は既存のものを活かしてご希望の使用感になるよう工作を行いました。鍔のガタも修正し今後長らくご愛用いただける居合刀に生まれ変わっています。

鍔と切羽を持込いただき、ガタのないよう調整しました。型物の切羽を複数お持ちであったためすべてお送りいただき、本刀の拵にもっとも合うもの2枚を選定しています。

柄前に付く金具もすべてご依頼者様の持込品です。お預かりした縁頭と目貫で新たに柄前を製作しました。 柄形はご依頼者様の手のひら写真をもとに職人が最適と考える姿に仕上げています。本来、日本刀諸工作では行っていない調整方法ですがご依頼者様のご希望を優先しました。 正絹糸で一貫巻目貫は表裏とも中央に寄せています。

栗形はもともと付いていたものがご依頼者様のお好みではなかったため一回り小さく丸く整え直しました。あわせて栗形の位置を鯉口方に寄せて付け直しています。 刀部へ一作鞘のご依頼をいただく場合、とくにご指定がない限り栗形は鯉口から7.5mm位置に付けられます。本刀の鞘の栗形も同様に鯉口から7.5cm位置であったものをご依頼者様のお好みにより6.5cm位置に変更しました。

栗形の工作を行うとどうしても塗りに傷がついてしまいますので、鞘の腰部分のみ紺石目で塗り直しました。 ちょうど栗形から鞘尻方へ10cm程度の位置の刃方に小さな傷がついていたので、この傷がうまく消えるように塗り直しを行っています。

工作内容詳細

※表示する価格は受注当時のものです

価格
60,000円台
御刀
薩州住源盛篤作(花押)、71.6cm
ハバキ
御刀付属品
切羽
持込品
持込品
柄下地
製作(居合作)
柄長
8寸3分
柄形
手合わせ
柄地
鮫皮、短冊着(親粒無し)
柄巻
正絹紺、一貫巻
縁頭
持込品
目貫
持込品、中央寄せ
鞘下地
現状の鞘
鞘塗
腰部のみ紺石目塗で塗り直し、斜切り上げ
栗形
小さめに仕上げ直し、鯉口から6.5cm位置に変更

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